会長の写真

皆さま、こんにちは。
2025-26年度クラブ会長を務めます五十嵐信です。

ご存じの方も多いかと思いますが、今年度の国際ロータリー会長が先月半ばに交代しました。
6月8日、会長エレクトであったマリオ・デ・カマルゴ氏が突然辞任し、直後に臨時理事会が開催され、イタリアのフランチェスコ・アレッツォ氏が新たに2025-26年度会長に選出されました。

アレッツォ会長からは、7月1日に公式メッセージが届いており、テーマは予定通り「UNITE FOR GOOD ― よいことのために手を取り合おう」です。
その中で彼は、困難な局面を乗り越えるために最も重要な価値として、「友情」と「信頼」を挙げています。
実に心に響くメッセージであり、大変勇気づけられました

また数年前から国際ロータリーで議題に上がっていた3年間の行動目標、3-year rolling goalsが今年から本格的に開始します。我が西クラブとしても、長期戦略策定会議を作り、事業の継続性を議論し、プロジェクトごとに長期的なロードマップを作るという作業を開始しました。

本日はスケジュールが盛りだくさんですので、先日の合同委員会でご紹介した所信を簡潔に振り返り、加えて私が特に力を注ぎたい事業についてお話しいたします。

私たち山形西ロータリークラブは、来年度に創立70周年という大きな節目を迎えます。
今年は、踏襲するとこは踏襲し、伸ばすところは伸ばし、改善するところは改善して、次の世代にしっかりとバトンを渡す年と位置づけています。

いま、世界ではこれまでの価値観が大きく揺れ動いています。
だからこそ、私たちロータリークラブの果たすべき役割は、より一層重要になっていると感じます。

「地域のために、私たちは何ができるのか」――この問いを常に胸に、正しさやふさわしさを見極めながら、学び、考え、そして行動してまいりましょう。

当クラブは、長年にわたり独自の文化と格式を育んできました。
その誇るべき歴史と伝統、そして志高き100名の会員こそが、最大の財産です。
本気で力を結集すれば、成し遂げられないことは何ひとつない、と確信しています。

本年度のクラブテーマは、「クラブの力を結集して、地域と世界にいいことをしよう」です。

具体的な一つとして、2年間取り組んできた「蔵王の樹氷再生プロジェクト」、オオシラビソ再生プロジェクトを、今年は市民運動として大きな運動にする最初の大きな一歩にしたいと思います。

雪解けから準備を進め行政や会員企業と連携してオオシラビソの苗床づくりを行い、地域の皆さんと一緒にオオシラビソの種まき、「種まきフェスティバル」を開催する。
広報、募集等、具体的なことは、これからしっかり詰めていきたいと思います。

これを、私たちの「ロータリーディ」にしたいと思います。

蔵王の樹氷は、世界に誇る自然の芸術であり、私たちはその恩恵を長年にわたって享受してきました。
しかし、オオシラビソは23000本が枯れ。250ヘクタールが禿げてしまったわけですから、その再生には長い時間が必要です。成果が見えるのは、2100年頃かもしれません。
それでも、未来に向けて今、行動することこそが私たちの責務であると考えています。

この一年、歴代会長の皆さまが築かれてきた礎をしっかりと受け継ぎ、新たな挑戦を重ねてまいります。
「友情」と「信頼」を土台に、卓越した「会員」が親睦を通じて蓄えたエネルギーを、「会員」そして「会員企業」が協力して「奉仕活動」に力を注いだとき、この地域にどのような化学反応が起きるのか。想像するだけでワクワクします。

皆さまとともに、よい一年をつくっていきたいと思います。
どうぞ、あたたかいご理解とご協力を心よりお願い申し上げます。

最後に
お時間が許せば、蔵王の樹氷ができる仕組みについてもご紹介したかったのですが、それはまた次の機会に。

  1. シベリアからの強い寒気団
  2. 日本海という暖流の存在
  3. 月山のようにさほど高くない、こんもりとした山岳地形
  4. 安定して吹く強い季節風
  5. 過冷却水滴をとらえる針葉樹の存在
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