Club President's room

第3071回例会ごあいさつ

みなさま、こんにちは。

まずお詫びから始めます。
前回の例会で、組曲蔵王の話をしました。
あれは、まだ決定事項ではありません。70周年の記念事業が決定しましたら、細谷実行委員長、武田元裕部会長からご案内があります。
気持ちの昂りを抑えきれず熱弁を震ってしまい、決定事項であるかのような論調になってしまい、反省しきり、であります。

本日は、山形美術館での絵画鑑賞例会、「おとなの遠足・その一」です。
大沢館長のおはからいにより、学芸員の皆さまから展示室をご案内いただきます。このような機会をいただき、心より感謝申し上げます。

この山形美術館は、私にとって、とても気持ちのよい場所です。
しかし残念ながら、皆さまご承知のとおり、吉野石膏コレクションは、今年度末をもってこの地を離れることになります。

このコレクションは、故・須藤会長のもとで、現在は大原美術館の館長を務めておられる東京大学の三浦篤教授の助言を受けながら、少しずつ充実していった、日本有数のフランス印象派コレクションです。

ちょうど十年前、ドイツ・ボンで「日本人コレクターによるフランス印象派展」が開催され、国立西洋美術館これは、松方コレクションですね。広島銀行のひろしま美術館、箱根のポーラ美術館、倉敷の大原美術館と並び、この山形からもモネの《睡蓮》が出品されました。

私事ながら、その折ご縁があり、ボン国立美術館の館長やドイツ文化庁の学芸員の皆さまを山形にお連れし、当時の加藤館長にお引き合わせしたことを、昨日のことのように思い出します。
吉野石膏コレクションが海外に貸し出されたのは、クリントン大統領から礼状がきた、というボストン美術館に続いて、これが二度目になりました。
現在、吉野コレクションの中の主要な作品群は修復作業中とのことです。
新しい吉野財団の美術館で、再び多くの人の目に触れる日を、私たちも心待ちにしたいと思います。

ボンの展示会ですが、開催前、当時のメルケル首相が来日した際、損保ジャパン本社まで足を運び、《ひまわり》の展示について交渉が行われたとも伝え聞いております。
残念ながら、東日本大震災の復興展示と重なり、実現には至りませんでした。

かつて、山形青年会議所と倉敷青年会議所が姉妹関係を結んだ背景にも、大原美術館という文化の力がありました。
音楽や美術の持つ力は、静かではありますが、確かに人と人をつないでいくものだと、改めて感じます。

私たちにとって大切な存在であったこのコレクションも、しばしの間、良い夢を見させていただいた、ということなのかもしれません。

今日、皆さまにお伝えしたいことは二つです。
一つは、絵画や音楽といった芸術には、想像以上に強く、じわりじわりと人に迫る力があるということ。
もう一つは、これまで当たり前のようにあった宝物が、ある日突然、姿を消してしまう、ことがあるということです。

今後の山形美術館の新たな取り組みを見守っていきたいと思う一方で、これは私たちの身の回りでも起こり得ることだと感じています。
ロータリーにしても、十年前と今とでは、クラブを取り巻く環境は大きく変わりました。ロータリーのプロトコールそのものの変容にも度々驚かされます。

今、この状況の中で何が相応しいのかを考え、判断していくことが求められています。丁度、70周年に向けた準備も、そろそろ本格的に始まります。
前例に過剰にとらわれることなく、知恵を出し合い、最も相応しい形を探っていきたいと思います。

本日は、「おとなの遠足」例会にお越しいただき、誠にありがとうございます。
今日は心の中で、「また会いましょう。Au revoir」
そうつぶやきながら、大切なコレクションをお見送りしたいと思います。

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